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2009-06

[読書メモ] 砂漠 伊坂幸太郎


砂漠
伊坂 幸太郎
実業之日本社 ( 2008-08-01 )
ISBN: 9784408535340
おすすめ度:アマゾンおすすめ度

結構ハードな作品。
伊坂幸太郎らしいキレイなレトリック。




「助けりゃいいんですよ、そんなの。何様なんですか、野生の何を知ってるんですか。言い訳ですよ言い訳。自分が襲われたら、拳銃使ってでも、チーターを殺すくせに、鹿は見殺しですよ」(P208)

人間は主観で動いている。
客観的というのは、あくまで「的」であって、完全な客観など人間の行動においてはありえない。
善悪なんてものが、現実世界にないように、主観と客観もハッキリと分けることは出来ないのだろう。
フィクションでは、白黒ハッキリつくようなことが多いけれど、現実はどこまで行っても永遠にグレーゾーンのままである。
だから、この主観的に「かわいそうな方を助ける」というのは、すごく真っ当で、世間ズレしていなくて、カッコいいのだろう。


「ピンチは救うためにあるんでしょうに」(P224)

かっこいい!
「俺がやる!」という意思を示せるか・示せないかは、これはもう生まれついてのものだと考えている。
つまり失敗を恐れずに意思決定を行なえるか・行なえないかの違いだ。
行える者はリーダーとなり、行えないものはリーダーに従う。
どちらが偉いということは、当然ない。
リーダーばかりではチームは動かないし、従者ばかりでも動かない。
ようは、バランスだ。


本当のことが分かれば幸せになれると思っている典型的な馬鹿だ(P251)


正しければ何をしてもいいというわけでもない。
事実にも必ず複数の見方がある。
どれが正しいというのは、そのときの状況によって変わる。
薬で言えば、主作用と副作用だろう。
どっちが主で、どっちが副かというのは、状況によって変わる。
花粉症なんかで使われる抗ヒスタミン剤は、アレルギーを抑えるというのが主作用で、眠くなると言うのは副作用だ。
しかし、睡眠改善薬のドリエルでは、逆に眠くなるというのが主作用になる。
同じ様に、状況によって善悪はコロコロ変わる。
だから、善悪を信念としてもちだすような輩を信じてはいけない。


関連
[読書メモ] チルドレン 伊坂幸太郎
[読書メモ] プロフェッショナルの条件 P・F・ドラッカー
チームのリーダーになったら‐ 『人を動かす』


テーマ:読んだ本。 - ジャンル:本・雑誌

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