insight インサイト

a sudden clear understanding of something, especially something complicated

2009-06

[読書メモ] 1ポンドの悲しみ 石田衣良

1ポンドの悲しみ
石田 衣良
集英社 ( 2007-05 )
ISBN: 9784087461565
おすすめ度:アマゾンおすすめ度

小説に出てくる恋愛は、スタイリッシュで愛情にあふれていて、後腐れがない。
けれど現実は、もっと粘着質だと思う。
女性が粘着質だという話ではなくて、自分の思考の動きが鈍くて、粘性をもっているということです。
感情的チキソトロピーってヤツかな。




名前には魔法の呪文のような力があって、呼び名のとおりの性格に人を深いところから変えてしまう。(P91)

名前というのも暗示の一種か。
歌舞伎役者の息子が歌舞伎役者になったり、国会議員の息子が国会議員になったりというのは、名前に縛られている例だと思う。
自分というよりは、周囲がそう見ているから、その周囲の評価によって自己を定義づけるので、暗示のような効果があるのかもしれない。
天皇や王族になると、暗示というよりは、規則だけどね。
野村萬斎が出ていた安倍晴明の映画でも同じ様なことを言っていた。


愛なんてセックスを包んでいるただの包装紙だと、橋爪慶司は思っていた。(P143)

実際、その通りだと思う。
恋愛の結果は、誰がなんと言おうと、セックスだ。
セックスにたどり着かない恋愛を『純愛』と呼ぶ以上、そうなる。
純愛の抑圧感は、セックスがないからなのだ。セックスが入ると『純』じゃなくなるというのも変な話だけどね。
とかくセックスが関わってくると、金がかかる。


別に結婚などする必要はないと思っていた。誰かひとりの女と暮らし、同じ相手とずっとセックスし、経済的なお荷物まで抱えこむなんて、とんでもない愚行である。(P144)

リスクとベネフィット。
すべての行動はコレで説明できるはずだけれど、恋愛に関しては難しい。
例えば、結婚の目的はおそらく「子育て」にあるのだろう。
子育ては長期間のつながりが必要になるため、制度で縛る必要がある。
しかし、子育ては約20年ほどの期間が必要で、この負担は金銭的にも時間的にも非常に重い。
普通なら絶対に避けるようなリスクである。
コレを文化的・社会的に「幸せなことですよ」と刷り込むことによって、かろうじて成り立ってはいるが、崩れやすいのも事実であろう。
本当に、結婚や子育てが幸せなことなんだろうか?


関連
[読書メモ] 人はなぜ恋に落ちるのか? ヘレン・フィッシャー
[読書メモ] 脳内恋愛のすすめ 本田透
立食パーティーと真っ当な人生‐ 立食パーティーが嫌いな理由

テーマ:読書メモ - ジャンル:本・雑誌

 | HOME | 

FC2Ad

FC2ブログ

 

プロフィール

insight管理人

Author:insight管理人
このブログは、私の好きなこと・興味のあることについてのメモです。
薬剤師をやっているので、質問のある方はお気軽にどうぞ。

メールフォーム

名前:
メール:
件名:
本文:

フリーエリア

あわせて読みたい

最近の記事

月別アーカイブ

カテゴリー

ブログ全記事表示

全ての記事を表示する

読了本

最近のお気に入り

 

読書中

ランキング参加してます

にほんブログ村 サラリーマン日記ブログへ

RSSフィード

ブログ内検索

By FC2ブログ

Powered By FC2ブログ
ブログやるならFC2ブログ

買って良かったもの

お買い得商品

ベストセラー

関連商品