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111213 読書メモ 地獄変 芥川龍之介  

 
地獄変

地獄変
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もし自分に「東京」のにおいを問う人があるならば、自分は大川の水のにおいと答えるのになんの躊躇もしなであろう。

独りにおいのみではない。大川の水の色、大川の水のひびきは、我が愛する「東京」の色であり、声でなければならない。

自分は大川があるがゆえに、「東京」を愛し、「東京」あるがゆえに、生活を愛するのである。

P13



大川がそんなに好きなのか。
東京の下町のイメージだろうか。

どうにもならない事を、どうにかする為には、手段を選んでいる暇はない。

選んでいれば、築地の下か、道ばたの土の上で、餓死をするばかりである。

P16



どうにもならないのなら、とにかくうごけということ。

人間は、時として、充たされるか充たされないか、わからない欲望のために、一生を捧げてしまう。

その愚かさを笑う者は、畢竟、人生に対する路傍の人にすぎない。

P45



たまにとびだす人生訓が深い。
ティッシュ御曹司にも読ませてあげたらいい。

なに、男を殺すなぞは、あなたがたの思っているように、たいしたことではありません。

どうせ女を奪うとなれば、必ず、男は殺されるのです。

ただわたしは殺す時に、腰の太刀を使うのですが、あなたがたは太刀は使わない、ただ権力で殺す。

金で殺す、どうかするとお為ごかしの言葉だけでも殺すでしょう。

なるほど血は流れない、男は立派に生きている、-しかしそれでも殺したのです。

罪の深さを考えてみれば、あなたがたが悪いか、わたしが悪いか、どちらが悪いかわかりません。

P192



この一文だけでも本の価値があった。生きているけれど殺しているという見方。『インザ・ミソスープ』にも出てくる。
生きているのに死んでいる、ゾンビのような人間のなんと多いことだろう。




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