[書評] 不思議な少年 マーク・トウェイン
![]() | 不思議な少年 (岩波文庫) (1999/12) マーク トウェイン、中野 好夫 他 商品詳細を見る |
不思議な少年というのは、サタンという名の天使。
名前からは、悪魔なのか天使なのか分からない。
自分で天使と言うのだから、天使なのだろう。
天使だからといって、人々を助けるハッピーな話ではない。
天使は、人間のことなんて気にもとめていない。
幸福だろが不幸だろうが、知ったことではない。
ゾウがアリを気にしないことと同じだと言う。
いかにも君たち人間という卑しい連中のやりそうなことなんだな。嘘ばかりついて、ありもしない道徳なんてものをふりかざしたがる。
この言葉からも分かるが、基本的に人間が好きではない。
少年(サタン)のすることは、天使の視点から見れば、その人を幸福にしていのだけれど、基本的に、幸福=死という結果になることが多い。
多くの人生がそうであるように、幸福と不幸は決して半々ではない。
不幸を避けるため、サタンは人々の運命を変えて、天国へと導く。
しかしながら、人間の視点では、運命を変えて予定よりも早く死ぬわけだから、不幸に見える。
塞翁が馬ではないけれど、幸・不幸は視点を変えると、逆転することがある。
娘を亡くし、妻も大病を患っていたトウェインにとっては、天使もサタンも同じだったのかもしれない。
本書では、魔女狩り、戦争へと話が進み、群集心理、自己欺瞞をぺスミスティックに展開している。
「だって、人生そのものが単なる幻じゃないかね。夢だよ、ただの」
トウェインぐらいの厭世論が、歪んだ現代を生きるにはちょうどいいのかもしれない。
この本が、ブックオフで100円っていうのは、少し狂ってるんじゃないかと思うよ、ほんと。
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コメント
マーク・トウェイン
こんにちは。私のブログで『ハックルベリー・フィンの冒険』紹介してるのでお邪魔してみました。トウェインは『トム・ソーヤの冒険』や『王子と乞食』とか楽しい小説も書いてるのに『不思議な少年』『人間とは何か』とか皮肉っぽいのを書いてるのは不思議ですねw
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