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悪いことは割に合わない‐[書評] 「世界征服」は可能か?   岡田 斗司夫  

「世界征服」は可能か? (ちくまプリマー新書 61)「世界征服」は可能か? (ちくまプリマー新書 61)
(2007/06)
岡田 斗司夫

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悪いことをするのは大変だ。社会のシステムとしてそうなっている。
割に合わないようになっているのだ。
社会に反抗することは、莫大なエネルギーと金が必要になる。
世界征服なんてしたら、本当にカッコいい偉人として崇められるべきだ。

世界征服って、もっとカッコいいものじゃなかったの?

世界征服のイメージは、雷鳴とどろく高い城でワイングラスをもって「ワッハッハ」だ。
というわたしは、間違いなく、『王様タイプ』レッドリボン軍総帥タイプ。
油断が多いので、No.2に殺されてしまうパターンです。
よく言えば、無邪気なのだ。
他にも、魔王タイプ、独裁者タイプ、黒幕タイプがあるけれど省略します。
この言葉を読んだときに、ショッカーの戦闘員のでてくるリクルートのCMを思い出した。
ショッカーの戦闘員なんていうのは、仕事としてはやってられない。
いくら賃金が高くても、お金で雇われるということはないと思う。
おそらく彼等は、洗脳されているのだ。
そういえば、最近の仮面ライダーでは戦闘員が出てこない。
ヒーロー戦隊と区別化をはかっているのだろうか?
そのぶん怪人に予算をつぎ込んでいるのだろうか?
変身前のライダーと戦闘員との殺陣が好きだったので残念だ。今のイケメン俳優が殺陣をやってカッコいいのかどうかは観てみないとわからないが、合性は悪いだろう。
殺陣は、宇宙刑事ギャバンの一条寺烈ぐらいの顔の濃さがないとダメだ。
ストロンガーみたいなセリフがあってもいいと思う。仮面ライダーカブトが、だいぶストロンガーを意識しているのではないかと思ったけれど、まだ思い切りが足りないような気がした。
ヒーローがカッコいいためには、『カッコいい悪役』が必要なのだ。

完全に悪役が主導です。悪役が毎回、計画を立ててお話をすすめるのに対して、正義の味方はリアクションするだけ。

悪役の方が魅力的というアニメも多い。
わたしが今見ているアニメだと、『ゴルゴ13』と『ケロロ軍曹』。どちらも、殺し屋と侵略者。
本来、悪役だよね。悪者っぽい方が魅力的ということが、大人になるということなんだ。
例えば、『ルパン三世』。
ルパン三世は泥棒だから、当然普通の善悪だったら、悪である。
ただし、ルパンには義賊的な役割がある(特にカリオストロの城なんかでは)。
悪の悪は善なのだ。数学のマイナス掛けるマイナスみたいなもんだ。
そもそも、善悪は何で決まるのか?
この点は、特撮・アニメでは分かりやすい。
カッコいいほうが善である。ウルトラマンと怪獣が戦っていたら、一見してどっちがヒーローか分かる。
逆に、分からない作品は、失敗作である。
だから、カッコいい悪役が現れたら、「こいつ後々味方になる可能性がありますよ」というサインなのだ。
ドラゴンボールZのべジータ、キンニクマンのロビンマスク、キャプテン翼の日向小次郎。
仲間になるときは、改心しているのか人格的も変っていることが多い。
特に、ラーメンマンなんて最初は本当に酷いやつだった。それが、戦えラーメンマンでは人格者になっていた。驚愕である。
大人の事情ってヤツで、ゆでたまご先生だからそういうウルトラCも許された。
映画版のジャイアンがかっこいいのもそういう理由なのだ。
正義の味方は基本的にリアクションだから、普段は結構遊んでいることが多い。
ヒーローは、まじめではいけないのだ。
必勝を運命づけられているヒーローが、積極的に動いてしまっては番組が続かない。2時間で終わってしまう。
逆にジェームズ・ボンドが積極的なのは、2時間くらいで物語を終わらせるためなのだ。
だから、ヒーローが積極的になれないぶん、悪が積極的にならざるをえない。
悪は、計画を立てて地味に努力するのだ。

悪の首領や組織に必要なのは、まずなにより「ビジョン」です。

本にも書いてあるけれど、このビジョンがない悪役が多い。
世界征服が目的になってしまっていて、世界征服は世界征服後に何かを行う手段であるべきなのに、征服後に何がしたいというものがない。
ショッカーは征服して何がしたかったのか?
デストロンは何がしたかったのか?
最近の特撮では、怪人が人間に危害を加えること自体が目的になっていることが多い。
やりたいからやるとい理論は、子供にも通じないだろう。
悪の集団は脆い。
元々、モラルの低い人たちの集団だから、崩壊しやすいのだ。
ビジョンに共感して忠実に動いてくれる人材は、大切である。
逆に、ヒーロー側の人材なら集めるのは簡単。
いい人材かどうかは別にして、ほっといても集まるし、大っぴらに宣伝することもできる。
なにせ良いことをする集団だから。
『良いこと』に人を集めるのは簡単だ。悪いことは難しい。
だから、現実だったらヒーロー戦隊ものなんて、人数構成が逆なんじゃないかと思う。たぶん戦闘員を使えるのはヒーロー側の方である。
悪はどこまでもつらい。
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