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[読書メモ] 喪男の哲学史 本田 透  


喪男の哲学史 (現代新書ピース)
本田 透
講談社 ( 2006-12-20 )
ISBN: 9784062137768
おすすめ度:アマゾンおすすめ度

真の哲学者はモテない!という事実を書いた本。
ノーベル賞受賞者の顔をみろ、モテそうもないだろ。
モテるヤツが偉大な功績を残せるのなんて芸能界だけです!
モテない、モテないと嘆いてばかりでも救いがないので、モテない理由を自分以外で考察するとこうなる。
本質的には自分のせいでモテていないんだけどね…。
最初のスタートが間違っているから、空論でしかないんだけどその虚像にはなにか説得力があるから不思議。




本当の哲学は、「モテない苦悩」から始まるのです。(P13)

現状に満足しているしているひとは、ものごとを考えたりしないものだ。

真の哲学、すなわち喪男哲学は「俺って頭が良いだろう、見て見て」という思いあがった優越感からは生まれません。(P41)

見せびらかしてモテようとするためのものじゃなく、自分自身を納得させるためのものだから。

愛、性欲、モテの魔の手。これこそが喪男の人生を生き地獄にする執着の原因なのだと、喪男ブッダは発見したのです。(P45)

恋愛(=セックス)によって人生が壊れるとは、なんとも皮肉な話ではないか。
人間の本能は壊れているとことが『ものぐさ精神分析』に書いてあったけれど、壊れた本能を補う恋愛も歪んだ結果しか生まないのか。

現実的な肉欲はイデアの影である現実に対する欲望でしかありえませんから、イデアを求める理性よりも下位に置かれます。(P56)

性欲がルサンチマンの原因になっている。

だって「絵」は「絵」ですよ。絵に対して妄想の中で何をしても、「現実」の人間は誰も困らないわけです。(P79)

二次元の児童ポルノを規制しようという運動があった。
今現在その運動がどうなっているのかは知らない。
規制をしようとしている人たちは、「現実と妄想の区別がつかない人がいると恐ろしい」という理由で規制しようとしているようだが、実際に区別がつかなくなってしまっているのは彼らである。

ところがいつの間にか「脳内でエロいことを考えるのは罪だ」ということになって、二次元もまた罪になったんです。つまり「性欲のない人間」という有り得ない理想が作られ、すべての人間はその理想に近づくべきだ、ということになったんです。無茶言うな、と。(P80)

無茶苦茶だ!

真の哲学とは、一言で言い表せるものです(P92)

バカほど自分のバカさがバレないように、わかりづらくする。

真の喪男は「女とセックスできない」ことを苦しむのではありません。それはあくまでも苦しみの第一段階。その先には「女の精神にウンザリだ」という本当の絶望が待っているのです。(P110)

男と女は結局分かりあうなんてことはない。
愛だの恋だのといったところで所詮、依存というかたちで執着しているだけだ。
ミスチルの桜井さんのような超絶イケメンだって、「恋なんて、いわばエゴとエゴのシーソーゲーム」って言ってるじゃん。

「未来」なんてものも、結局は、現実から目をそむけるために発明された妄想にすぎないんじゃないのか。(P150)

事実だけれど、それを言っちゃあおしまいよ。

近代の恋愛は、この脳内萌えキャラ(プラトンのイデア)と、三次元の人間女とを無理やり同一視することで成立しています。(P182)

しかし現実に気がついてしまうから、恋愛は続かない……。

三次元の世界の中の一部だけを切り取って都合の良いように編集して作り変えたものこそがメディアなのです。(P217)

本質的に中立な立場というものは存在しない。
編集を行うことで意思が生まれる。
量的・時間的制限があるのだから編集は必ず行われる。

「世界を救う」とか「人類を救う」とか言ってる人は、だいたい、個人的なルサンチマンを全人類に勝手に敷行しようとしているだけです。(P237)

自己を世界の中心にしたほうが生きやすい。

性欲が溜まるからルサンチマンが生まれるんだ、という実に正しい理屈です。(P238)

性欲が『溜まる』とはどういう状況か、いわゆるムラムラするという状況か?

大脳を発達させすぎたために、単に動物として生きるだけでは収まらなくなった過剰なエスを持ったからこそ、人間の自我は二次元と三次元に分立し、そしてこの両者の弁証法的対立の繰り返しによって文明が異常に複雑なレベルにまで発達したわけです。(P253)

脳科学的には、脳の要領は人生の時間異常に発達している。
二次元の永続性が脳をここまで発達させたのではないか?

「人間は快楽のために生きている」という言ってはならない本当のことをフロイトは言い出したわけです。「人間は口では道徳だとか愛だとか神だとか言っているが、頭の中はセックスのことだけだ!」と言い放ったんです。(P258)

快楽の追求がヒト、生物の本質である。
しかしながら、全員が快楽を追求してしまうと、北斗の拳のような世紀末になってしまう。
社会性を維持するために、道徳やら、愛があるのだ。

関係の永遠性に基盤を置いた家族は、個々人の自由意志による刹那的な関係である恋愛とは両立しないものなのです。しかも、「恋愛資本主義」は、「生産」ではなく「消費」のためのシステムです。(P285)

結婚式とは関係性の変化を受領するための儀式のようなものか。

恋愛には寿命があり、いずれは「愛着」という段階へ移行します。ドーパミンノルエピネフリンが抑えられ、オキシトシンバソプレシンという愛着ホルモンの分泌が増えます。(P297)

ドーパミンが過剰発射されていると統合失調症になる。
オキシトシンが増えると母乳が出るようになる。
生理科学的に考えると、なんだかすごく説得力があるなあ。




総合評価★★★★

恋愛資本主義によって、恋愛は(セックスは)商品になった。
恋愛というよりも人間が商品になったのか……。


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ありあんす | 2009/02/15 10:20

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